頭痛が起こった際に病院に行く場合、風邪などが原因の頭痛であれば、「一般内科」で問題ありません。風邪が治ると同時に頭痛もなくなるためです。一方で、片頭痛(偏頭痛)や緊張性頭痛といった「慢性頭痛」の場合には、「頭痛外来」や「脳神経外科」に案内される可能性があります。ここでは、「頭痛外来」と「脳神経外科」と「心療内科」について解説していきます。
頭痛外来とは
頭痛外来は、文字通り「頭痛」を専門に診療するところです。
頭痛外来の診療は、まず最初に問診から始まります。いつ頃頭痛が起こったのか?頭のどのあたりが痛むのか?どの位の頻度で頭痛が起こるのか?どの程度の痛みがあるのか?吐き気などの頭痛以外の症状はなかったのか?といったことが尋ねられます。
問診の後には、血液検査や尿検査、CTやMRIなどを使用した検査を実施して、脳に腫瘍や血栓などの異常がないかを調べます。工程に触診が含まれるケースもあります。仮に脳腫瘍や脳血栓、クモ膜下出血などの危険性(二次性頭痛)がある場合には、脳神経外科などで投薬や手術などの治療が施されます。
「片頭痛(偏頭痛)」や「緊張性頭痛」や「群発頭痛」といった、「一次性頭痛」であると診断されるようなら、状態に応じた適切な治療薬が処方されます。
脳神経外科とは
脳神経外科は、脳梗塞やクモ膜下出血、脳腫瘍や脳出血などの、脳の病気の検査および診療を行います。頭痛とともにめまいや吐き気、嘔吐やしびれ、手足の震えや耳鳴りなどの症状があった場合に案内される診療科です。MRI検査やCT検査やMRA検査を実施して、脳や血管の異常をチェックします。異常が発見された際には、手術や放射線治療、血管内治療や投薬など、様々な治療法の中から最善の方法が選択されます。
心療内科とは
心療内科は、頭痛や腹痛、動悸や息切れなどの症状の原因が「ストレス」にあるのではないか?という考えの元に、治療薬の処方と同時に、ストレスを緩和させるための方法をアドバイスする診療科です。「メンタルクリニック」や「メンタルヘルス科」といった名称で表示されることもあります。
「心療内科」は「精神科」と混同されやすいのですが、「精神科」は「躁うつ病」や「統合失調症」、「アルコール依存症」などのいわゆる「心の病」の診療科です。
片頭痛(偏頭痛)や緊張性頭痛などの治療のために、頭痛外来などから治療薬を処方されているけれど、なかなか改善の見込みがないという場合などに、紹介されるケースもあるようです。